「animate Times Presents スロウスタート リレーインタビュー」
Vol.10 万年大会役・内田真礼インタビュー
- はじめに原作やTV放送を観ての感想からうかがえるでしょうか。
- 私はもともと大会役としてオーディションにお声がけいただいたので、『スロウスタート』自体の最初の印象は、元気で面白い大会のイメージが強かったんですね。なので、大会役に採用していただいてから、あらためて原作を読んだり収録に行ったりしたら、まあ癒やされたんですよ(笑)。このゆったり緩やかな空気感に、心が浄化されまして(笑)。完成したアニメを観ていても、ほのぼのと幸せな気持ちになれますし、それに緩やかに背中を押される感じもして、そこがすごく素敵だなと思いました。
- 内田さんから見た大会の魅力というと、どういったところになるのでしょう?
- 一つずつのリアクションがダイナミックなところが、私は大好きですね。普通に生活してても、例えば玄関のドアの向こうでブルブル震えながら「謀ろうとしてもお見通しだぞ貴様アッ!」って叫んだりすることってないじゃないですか(笑)。でもそういう日常の些細な出来事のひとつひとつが、大会にとっては壮大な冒険で、そういうところが面白くもあり、可愛らしくもあって、彼女の魅力なのかなと思います。
- そんな大会に対して、ご自身と似ているなと思ったり共感したりする点はありますか?
- 受験だったり就職活動だったり、そういうのがうまくいかなかったって経験は誰にでもあることじゃないですか。だから自信を挫かれて「うーん……」ってなったときに、次の一歩を踏み出す足が重いというのは、私もわかるなぁと思いますね。
- 大会を演じるうえで大事にしている点というとどういったところでしょうか。
- 小動物っぽくおどおどしてるときと、バーンって爆発したときのリアクションとの落差、演技の振り幅の大きさですね。だから観てくださる方には、大会の出てくるシーンは「わ~、かわいい」よりも、何にでも必死な様子に「なんだこいつは!」って思ってもらえたほうが私としてはうれしいくらいです(笑)。
- また大会を演じていくなかで、だんだんと印象が変わってきた点などはありましたか?
- ありました。花名ちゃんたちと話をしてるときに一瞬、すごく落ち着いた表情を見せるときがあるんですよ。そういうときは、大会もちゃんと年相応のお姉さんなんだなって、普段とのギャップもあって、いいなって思いますね。
- 『スロウスタート』のなかで、内田さんのおすすめのシーンを教えてください。
- 『スロウスタート』って攻めた言葉選びをする作品じゃないですか(笑)。ああいうシーンってドキっとして好きなんですよ(笑)。例えば第6話とか先週の第9話で、みんなで「栄依子の乳首ー」って言ったりしてて、あれには「えー!」って衝撃を受けました(笑)。そういう女子高生たちの無邪気さがすごくリアルに感じて、すごく印象に残ってますね。
そういう鋭い言葉はほかにも、第10話やいろんなシーンで出てくるので、意識して探してもらえると面白いと思います。
- アフレコの現場でのエピソードを教えてください。
- 大会に対する、音響監督の明田川仁さんのディレクションがすごいんですよ。「もっと必死に!」とか「もっとすごく切羽詰った様子で!」とか(笑)。他の子たちで声が大きいのは(百地)たまちゃんくらいで、大人しい子が多いじゃないですか。だから大会は、ゆったりした空気のなかに突然出てきて、一人すごく元気なんですよ(笑)。私としても役が回ってきたら急に「グイン!」ってテンションを上げなきゃいけないのが大変ですね(笑)。
- 他のキャストさんのご様子などはいかがでした?
- すごく印象的だったのが、最初にアフレコ現場に行ったときはまだ近藤さんたち4人の間にちょっと距離があったんですけど、どんどん仲良くなっていって。私はその様子を微笑ましく見守ってました(笑)。
あと4人でOPの「ne! ne! ne!」のミュージックビデオを撮られてたじゃないですか。私それを観て「かわいい~!」と思って、アフレコ現場でも「MV見た?」って聞いたら、日笠さんが「何それー!?」って食いついてきて、本人たちがいる前でみんなで観るっていう(笑)。それで私たちが「かわい~!」って言ってると、「恥ずかしいです~」ってなってるのがまたかわいいんですよ(笑)。
- (笑)。次にこのリレーインタビューで恒例の質問になるのですが、内田さんはどんな高校時代を過ごされましたか?
- この業界に入るきっかけになった時代でしたね。いま自分が知っているアニメやゲームの知識って、高校時代に遊んでたりしたものが多いですし、「声優になりたい!」って思ったのもこの時期なんですよ。だから学校で何かというよりは、オタク的な趣味にハマって、アニメやゲームにどっぷりだったって印象のほうが強いですね。
インタビューの続きは、アニメイトタイムズにて!